かやのもり日誌

日誌だけど不定期です

博士課程の思い出

PhDを取得して学者になることは、高校生の頃からの夢でした。途中、挫折のようなこともありましたが、それでもなんとか頑張っていくんだ、最後まで頑張ってみたら、たとえ夢が実現できなくても、なにか自分の中に残るはずだ、そう信じて生きていました。そして最終段階として、PhDを取得するにあたって、結構苦労しました。

世間では働き方改革などと言われている頃、研究室に行けば、教授は毎日12時間以上当たり前のように働いていましたし、その教授からは「僕より研究時間が少ないなんてありえない」ということを日々言われていました。夜の10時に教授が帰る頃になって「明日の朝までにこの計算をやっておきなさい」なんて言われるのはザラで、それはつまり寝るなということなんだろうか……と思ったりしていました。もちろん土日も平日と同じように過ごしていました。

ある日、流石に寝ないと効率も下がるだろうし、健康にも差し障りがあるし、別に明日が締め切りというわけではないということで、帰宅して寝てから研究室に行ったところ「なんでできてないのに帰るんだ」と言われたので、正直に「寝ないと研究が進められないかと思いまして」と申し上げたところ「そんなことはサイエンスには関係ない!」と怒られたりしました。

だんだん身体がおかしくなっていきました。固形物をちょっと食べるだけでお腹を壊していました。そしてある朝目が覚めたら、片耳が聞こえなくなっていました。そうしたら教授は「ストレスか? ははは」と笑っていました。

 

そんな生活を3年続けて、最終的にPhDを取ることはできましたが、最後の1年間はもう早くこの生活を辞めたい、こんなことを続けないと研究者になれないのなら、ならなくて良いと思いながら研究していました。結局、博士課程の研究とは無関係の仕事をすることになりました。

いまは、あの環境から離れられてよかったという気持ちと、私には研究者は到底務まらなかっただろうなという気持ちがあります。

向いてないことをやっても、幸せにはなれないのかもしれないなあ